ブログ: comX 51CA-RE\R – 半導体業界の好機は今だ!
半導体業界では新しい生産設備を計画する際に、最先端のテクノロジーを頼りにします。comX 51CA-RE\Rのおかげで、機械メーカーは半導体業界向けのツールを設計する際に、アプリケーションの開発に全力で集中できるようになりました。
見た目では、半導体業界向けの新しいcomXと実績のあるcomX 51CA-REモジュールには、わずかな違いしかありません。2つの機能に注目することが重要です。comX 51CA-RE\Rは、ヒートシンクが取り除かれているとともに3つのロータリースイッチもついています。これらのロータリースイッチは、産業用プロトコルEtherCATで明示的デバイス識別を設定するために使用されます。
明示的デバイスID
EtherCATデバイス識別を使用することで、EtherCATスレーブを明示的に識別できます。ETG.1020仕様の「プロトコル拡張」では、このIDを使用するための2つのアプリケーション・シナリオが具体的に説明されています。
ホット・コネクト
ホット・コネクトを使用すると、システムの動作中にデバイスをデータ・トラフィックから削除または追加することができます。たとえば障害が発生した場合、実稼働中にデバイスを交換することができます。明示的なデバイス識別のおかげで、マスタはネットワークのどの部分が使用可能かを識別できます。
ケーブル交換の回避
さらに、同一のデバイスを使用するアプリケーションでは、誤ったプロセスデータの送信を防ぐために、ケーブルの交換を避ける必要があります。明示的なデバイス識別を使用してデバイスを明確に識別できることも、この点で役立ちます。
要求IDメカニズム
comX 51CA-RE\Rには、アプリケーションCPUを含む、より複雑なスレーブ用に特別に開発された「要求IDメカニズム」が含まれています。スレーブは明示的なデバイスIDをステータス・レジスタに書き込み、そこにIDがロードされたことを示すビットを設定します。マスタは制御レジスタにビットを設定することで、IDを要求することができます。
ETG基準
長年にわたり、EtherCATプロトコルは半導体業界で認認知されてきました。そのため、現在、ウエハーレベル製造装置を製造している13社のうち12社がその装置にEtherCATテクノロジーを採用しています。EtherCAT Technology Group(ETG)は、マスフローコントローラ、温度コントローラ、ターボポンプなどのデバイスを含むデバイス・プロファイルETG.5003-1で半導体製造装置用の基礎を構築しています。これらのデバイスが持つ必要のある一般的な特長と機能は、このデバイス・プロファイルで規定されています。したがって、このプロファイルは「コモン・デバイス・プロファイル」(CDP)とも呼ばれ、ETGの最初の部分を構成しています。ETG.5003「半導体デバイス・プロファイル」
ETG.5003の第2部では「特定デバイス・プロファイル」(SDP)について説明し、9種類の異なるデバイス・タイプとそのデータ構造を規定しています。
SDPには、次のデバイス・タイプがあります。
- 除害およびサブ・ファブ・システム
- DCおよびRF電源
- マス・フロー・コントローラ
- プロセス制御バルブ
- RF整合
- 粗引きポンプ
- 温度コントローラ
- ターボポンプ
- 真空圧力計
どちらのプロファイルも、半導体業界に代表される機械メーカーが新しいツールを設計する際に関連しています。
comX 51CA-RE\RによってヒルシャーはCDPをサポートし、機械メーカーは新しい半導体装置をより設計しやすくなります。要求ID方式のサポートは、たとえば半導体デバイス・プロファイルETG.5003で明示的に要求されています。
comXモジュールの興味深い点は、EtherCATと並んであらゆる産業用プロトコルを使用できることです。そのため、デバイスメーカーは、半導体業界以外であっても、単一のマザーボード設計を使用して複数のアプリケーション領域をカバーすることができます。
次の動画では、Simon Fischerがヒルシャーの組込みモジュールについて説明しています
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