リアルタイム・イーサネットシステムは、多くのアプリケーションで広く使用され、継続的に開発されています。ネットワークコントローラーのリソースと機能に対する要求は高まっています。netX 51/52ネットワークコントローラーはさらに進化したnetX 50通信アーキテクチャに基づいており、このアーキテクチャにははるかに大きな内部格納容量と追加機能ユニットがあります。netX 51とnetX 50のハードウェアは互換性があります。netX 52は同じチップに基づいていますが、外部メモリバスがあり、小型なためさらにコスト効果が高くなっています。これら3つのコンポーネントはこのようにモジュール式またはコンパクトなスレーブ、または高性能CPUのリアルタイム・イーサネットコントローラーとして設計するために最適化されています。これらの通信チャンネルはPROFINET仕様V2.3に、例えばDynamic Frame Packingとして、現在、将来の要件をすべて満たします。さらに、Renesas製造の新しいPHYのアプリケーションでは、さらに高速なスループット時間と拡張診断プロパティが確実に得られます。

小型のQSPIフラッシュに関連して、670 KByteを越す内部メモリのため、非常に小型ながらnetX 50の2倍もの性能を達成しました。高速IOの処理では、アプリケーションは2つ目のRISC CPUがあります。これはARMとパラレルに動作し、バスサイクルタイムが短いときにARMソフトウェアに対するデマンドを大幅に軽減します。よく使われるアプリケーションとしてはIO-Linkマスタゲートウェイがあります。ゲートウェイ使用の際はxPICがIO-Linkデータ転送を行い、そのためARMは転送プロトコルの処理のため完全にマスタのために使用できます。PC接続用の第3のイーサネットインターフェースが、診断とコンフィグレーション目的で実装されています。このイーサネットインターフェースはまたこの代わりに、netXをホストCPUに接続するためにも使えます。MIIインターフェースでは、netXはPHYのように動作します。

リアルタイム・イーサネットシステムによっては、CANopenオブジェクトモデルまたは、Ethernet/IPとDeviceNetと同じ通信サービスを使用するものもあります。このため、CANをリアルタイム・イーサネットシステムに「レガシーネットワーク」として接続する必要が生じます。従来はこのタスクには高価なnetX 100コントローラーをその3つの通信チャンネルと共に使用する必要がありました。これに代わり、今では専用のCANコントローラーが使用できます。

これらの可能性のため、netX 51/52はデュアルポートメモリのある単なるリアルタイム・イーサネットインターフェースチップをはるかに上回るものとなりました。